hb-ふたりで描いた笑顔-
「姉さん、わからない?私、美優です。そして、この子は姉さんの息子の幸男。」
「姉さん・・・?そして、この子が息子?」
美喜はまるで心当たりがない風だ。
「覚えてないの?」
「すみません。あの・・・。本当に・・・すみません・・・。」
何か言いづらそうだ。
「あの・・・もし良かったら家に来ませんか?アルバムとかたくさんあるから・・・写真を見たりしたら何か思い出すかも。」
「は、はぁ・・・そうですか。」
思うところがあったのだろう。美喜はその申し入れを受け入れた。
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