hb-ふたりで描いた笑顔-
「うんとね、幸男の誕生日は三月一日でしょ?」
「うん。」
「その日に生まれた人は、“魚座”になるんだよ。」
幸男は魚が嫌いだ。一昨年、小骨が喉に刺さってからいい思い出がない。お腹を壊したり、給食で残して先生に怒られたりもした。だから、魚座と言われてもいい気はしない。
「そんなの嫌だよ・・・。もっと別のがいいよ。」
「なんで、一位なのに?」
「一位でも何でも、僕、魚嫌いだもん・・・。だから、うれしいわけなんてないよ。」
軽く頬を膨らました。
「ははは・・・。幸男は面白いね。せっかく今日いい事あるって、テレビで言っているのに・・・。それが嫌だなんて不思議な子だね。」
「えっ、いい事があるの?どんな?」
現金なものだ。“いい事”と言う一言に食いついた。
「幸男は本当に何も知らないんだね。駄菓子屋さんにクジあるだろ?あれと同じさ。」
美優は得意げに言った。
「クジと同じ?」
「あぁ、そうさ。同じお金を払っても、大きいお菓子が当たったり、小さいお菓子しかもらえなかったりするだろ?それと同じで星座が一位の人はいい事あるし、ビリの人はあんまりいい事がないんだよ。」
「じゃ、ビリだったら困るね。僕、いい事たくさんあった方がいいもん。」
「だから、注意しなさいねってテレビで言っているのさ。ビリの人が困らないようにね。」
「そうなんだぁ。」
「うん。」
「その日に生まれた人は、“魚座”になるんだよ。」
幸男は魚が嫌いだ。一昨年、小骨が喉に刺さってからいい思い出がない。お腹を壊したり、給食で残して先生に怒られたりもした。だから、魚座と言われてもいい気はしない。
「そんなの嫌だよ・・・。もっと別のがいいよ。」
「なんで、一位なのに?」
「一位でも何でも、僕、魚嫌いだもん・・・。だから、うれしいわけなんてないよ。」
軽く頬を膨らました。
「ははは・・・。幸男は面白いね。せっかく今日いい事あるって、テレビで言っているのに・・・。それが嫌だなんて不思議な子だね。」
「えっ、いい事があるの?どんな?」
現金なものだ。“いい事”と言う一言に食いついた。
「幸男は本当に何も知らないんだね。駄菓子屋さんにクジあるだろ?あれと同じさ。」
美優は得意げに言った。
「クジと同じ?」
「あぁ、そうさ。同じお金を払っても、大きいお菓子が当たったり、小さいお菓子しかもらえなかったりするだろ?それと同じで星座が一位の人はいい事あるし、ビリの人はあんまりいい事がないんだよ。」
「じゃ、ビリだったら困るね。僕、いい事たくさんあった方がいいもん。」
「だから、注意しなさいねってテレビで言っているのさ。ビリの人が困らないようにね。」
「そうなんだぁ。」