部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
………(2) 2日目
合宿、2日目。
朝、華子が目を覚ますと、佐紀と友理が、
勉強をしていた。
梨沙と雅美は、本を読んでいた。
「何? あなたたち、まだ、
早寝早起き、やってますの?」
「だって、目が覚めちゃうんだもん」
「はいはい、ご立派ですこと」
そう言いながらも、華子は、
「明日から、私も、
起こしてくれませんこと?」
と言うと、梨沙が、すかさず突っ込んだ。
「おっ、出ました。負けず嫌い」
「そんなこと、ありませんわよ。
ただ、みんなと一緒にやろうと、
しているだけですわ」
「だから、それが、“負けず嫌い”、
だってんだよ」
「うん、わかった。
一緒に、やろうね」
「ほら、サキは、ちゃんと、
わかってますわよ」
「んもぅー、サキぃ、ダメじゃん。
今から、面白くなるんだから」
「面白くって、なんですの?」
その声に、歩美と里香も、目を覚ました。
しかし桃子は、食事の時間が迫って来て、
佐紀たちが起こすまで、起きなかった。
しかも、佐紀が、
「モモ、もうすぐ、朝食だよ」
と言うと、
「うーん、もう少し………」
と言って、なかなか、起きなかった。
そこで佐紀は、
「全員、枕を持って!」
そう命じると、
「モモぉー、朝だよー」
と全員で、桃子目がけて、枕を投げつけた。
「うわっ、えっ、えっ、何っ? 何?」
と、桃子は、跳び起きた。
桃子は、なぜか枕を胸に抱き、
目を丸くして、立っていた。