部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
………(3) 進 路
夜の練習が終わり、お風呂から上がって、
寝る支度を整えると、皆は、勉強を始めた。
雅美や歩美たちも、華子に頼んで、
宿題を、運んでもらっていた。
何もしていないのは、梨沙と桃子だけである
「リサは、宿題、無いの?」
「春休みは、遊ぶためのものじゃん。
てか、出しても一緒だから、
出さないんだって」
桃子が、
「あ~あ、暇だニャン」
と言うと、梨沙は、
「私は、勉強するよ。
よいしょっと」
梨沙は、バッグを引っ張り出し、中を探り、
底にあった、たくさんの本を、出した。
桃子が、嬉しそうな声を上げる。
「うわぁ、スラムダンク」
佐紀は、それを見て、
「重そうにしてると思ったら、
そんなの、持って来てたんだ」
「だって、これ、バスケの教科書じゃん
何回でも、読まなくちゃ」
桃子が、
「私も、読んだことあるよ」
と言うと、梨沙は、
「何回?」
「1回だけだけど」
「ダメだね。
最低でも、5回は、読まなくちゃ」
そう、したり顔で言った。
桃子は、
「じゃあ、私も、お勉強をっと」
そう言って、スラムダンクを、読み始めた。