部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
三田が、佐紀の所に来て、
「俺は、マネに送ってもらうから、
後は、お前に任せるぞ」
「はい、わかりました」
車から、久美子が声をかける。
「三田さん、どうぞ」
「おっ、すまんな」
久美子が三田に声をかけた時、その後ろに
羨ましそうな顔の、友理が見えた。
「ユリちゃん、乗って行く?
駅まで、連れてってあげるよ」
「いえ、ウチは……」
すると、佐紀が、
「いいよ。乗りたいんでしょ?」
「いや、でも……」
「合宿も、終わったし、
ユリ、頑張ったもんね」
周りの皆も、うなずいた。
友理は、嬉しそうな顔になって、
「は~い、乗りまぁ~す」
と、車に、飛んで行った。
車に乗ろうとして、
「あっ、そうだ」
と言って、梨沙の所へ行き、
「そのバッグ、駅まで、
持ってってあげるわ」
「おっ、ありがと~う。
ユリは、優しいねぇ。
それに比べて、みんな…」
梨沙は、皆をジロッと見て、
「冷たいんだから。
もう、漫画、読ませてあげないよ」
「別に、いいもん」
「特に、サキは、冷たいじゃん。
じゃあ、お願い」
梨沙は、友理に、バッグを渡した。
「わっ、重っ。
よう、こんなん、持ってきたわ」
友理は、そのバッグを持って、
車に乗り込んだ。