部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
駅に着くと、友理は、車を降りた。
「じゃあ、2人、連れて帰るから」
「ありがとうございました」
久美子は、2人を乗せて、帰って行った。
佐紀達が来るまでには、少し時間があった。
友理は、三田から言われたことを、
考えていた。
“サキだって、ホントは、
やりたくないかもしれない。
でも、キャプテンだから、
逃げられないんだ。
しかし、そこで立ち止まらず、
あえて、自分から、飛び込んで行く。
それが今のサキを、作っているんだ”
友理は、机に突っ伏している佐紀を、
思い出していた。
“あそこまで、自分を追い込んで……”
そして、いろんな顔の佐紀を思い出していて
友理は、ハッと、気がついた。
“今まで、自分が出来ない事で、
文句を言われた事は無い”
佐紀の声が、頭の中でした。
“ユリが、一生懸命やってるの、
知ってるよ。
だから、今まで通りで、
いいんじゃないの”
“サキは、自分が逃げ腰になると、
声をかけて来た”
“さっ、行くよ”
友理は、佐紀の気持ちがわかって、
泣きそうになった。