部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

タイムアウトが明けると、華子からのパスが
つながるようになった。

しかし、完璧にタイミングが
合っている訳ではなく、
シュートまでは、なかなか、至らなかった。


板倉は、ベンチから、


  「カットを、狙え、カットだ」


そう、盛んに、指示を送っていた。

ただ、ただ、カットは出来なくても、
そこからのシュートを、
決められてはいなかったので、
ディフェンスが、破られている事を、
それほど、気にしていなかった。

そして、第1クォーターが、終わった。
明邦、14点のリード。



クォーター・タイム。

板倉が、甲陽ベンチを見ると、
友理が、立っていた。

板倉は、メンバーに、


  「よし、次は、あのデカいのが、
   出て来るぞ。

   いいな、練習通り、やれっ」


そう言って、送り出した。

板倉は、ニンマリとして、



  “今度は、あの、デカいのを潰す!”

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