部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
弥生たちは、甲陽ベンチの後ろの観客席に
陣取った。
最前列は、坂井を中心に、須藤、弥生など、
歴代のキャプテンが、座った。
中には、結構、年が行っていて、
母親のような人も、見られた。
後ろには、佐紀たちも知っている、
麻紀や千夏、その上の、美紀や美千代、
さらには、佐紀たちも知らないOGたちが
大勢、座っていた。
須藤が、
「ああ、わくわくするわ。
今年は、どうなんですか?」
と、坂井に訊ねた。
「ワシも、途中までしか見てないが、
あいつらは、いいぞ」
すると、明美が、
「私も、そう思います。
あの子たち、姿勢がいいんです。
とにかく、凄く、前向きです。
きっと、やってくれると、思います」
「へぇー、そうなの」
「ワシも、期待してるんだ」
「あっ、そろそろ、始まりますよ」
全員が、コートに注目した。