部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
三田の勤めている会社。
三田が有給届を持って、係長の所へ行った
「これ、お願いします」
係長は、それを受け取り、目を通して、
「おい、おい、長いぞ。
こんなに必要か?」
「ええ」
「また、これか?」
係長は、シュートの動作をした。
三田は、うなずいた。
「勘弁してくれよ。
しばらく、おとなしくしてると思ったら
また、始まったのかよ」
「すみません。どうしても、
行かなきゃならないんです」
「こんなの、ダメだっ!……
と、言ったら?」
「じゃあ、これを」
三田は、そう言うと、ポケットから、
辞表を取り出した。
インターハイは、三田にとっても憧れである
それは、職を賭けても行かねばならないと、
思っていた。
「わかった、わかった。
もう、君には、敵わんよ。
今度は、何なんだ?」
「インターハイへ、
行く事になりまして」
「おっ、そりゃ、凄いじゃないか。
わかった。
その代り、帰ったら、たっぷり、
残業してもらうからな」
「はい、ありがとうございます」
「全く、もう、今回だけだぞ」
そう言いながらも、係長は笑顔で、
有給届に、判を押した。