部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

後半が、始まった。


新垣高校は、何が起こっているか、
わかっていなかった。

自分に付いている相手が、変わったという
ぐらいの認識しかなかった。

それにしては、攻め難く、センターが、
すぐにカバーに来るなと、思っていた。

そのため、シュートが入らなくなり、
甲陽の速攻が、立て続けに出て、
点差が、一気に、詰まった。

また、セット・ディフェンスでも、
簡単に破られ、ファウルが、こんで行った。

たまりかねて、新垣が、タイムアウトを取る



オフィシャルのブザーが鳴る


  「チャージド・タイムアウト、新垣」


しかし、この時点で新垣は、
まだ甲陽のシステムに、気付いていなかった


佐紀達が、ベンチに帰って来る。


  「よしっ、その調子だ。

   ユリ! ガードが、
   スリーを打とうとしたら、
   同じリズムで、踏み込むんだ。
   ボールに触らなくていいから、
   リズムだけ、合わせて、跳べっ。

   シュート・ポイントは、解ってるな」


  「はいっ」


  「後ろは、そこからのパスを警戒しろ」


  「はいっ」

オフィシャルのブザーが鳴った。


  「よし、このまま行くぞっ」


  「はいっ」


  「イチ、ニッ、サン」


  「ファイ」

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