部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

ゲームは、一進一退を繰り返していたが、
残分3を過ぎると、徐々に、離され始めた


オフィシャルのブザーが鳴り、
審判が、笛を吹く。

  「ハーフ・タイム」


甲陽  26 ― 32  桃華

甲陽、6点の、ビハインド。



ベンチに帰って来た佐紀に、三田は、

  「どうだ? 大丈夫か?」


と訊くと、

  「大丈夫です」


と、答えが返って来た。

しかし、三田の目には、佐紀も華子も、
かなり疲れているように、映った。

三田は、皆を集めると、

  「よーし、このまま、ついて行くぞ。
   絶対、相手のペースに乗るな。
   自分たちのバスケットをするんだ。

   今、主導権は、向うに行っている。

   しかし、相手を恐れる必要はない。
   自分を信じろ。
   今までやってきた練習を信じるんだ。

   甲陽のバスケットを、貫くぞ」


  「はいっ」


  「よしっ、しばらく、休んでいろ」


しかし、誰も、ベンチに座ろうとしなかった
皆で集まり、対策を話し合っていた。


頼もしそうに皆を見る、三田。

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