部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
審判の笛が鳴る。
「1分前」
三田は、再び、皆を集めた。
「向うは、このまま、プレスチームで、
来るようだ。
いいな、逃げるんじゃない。
向かって行くんだ。
スピードもスタミナも、
負けてはいない。
対等だぞ。
だから、逃げた方が、負ける。
いいな、向かって行け!」
「はいっ」
佐紀が、声をかける。
「いい、逃げちゃダメだよ。。
イチ、ニッ、サン」
「ファイ」
5人は、しっかりとした足取りで、
コートに出て行った。
三田が、ベンチに座ると、梨沙が、
「対等ですか?」
「いや、向うの方が、上だろうな」
「でも、今……」
「今、あいつらに必要なのは、自信だ。
自信を持って当たれば、
展開も、違ってくるだろう」
「そういうことですか」
第3クォーターが、始まった。