部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
梨沙が、桃華を見て、
「まだ、ゾーン・チームかぁ」
「プレス・チームは、
最後にとって置くつもりだろう」
「じゃあ、点を取っておかないと」
「ああ、そうだな。
そうなれば、いいんだが……」
しかし、試合は、相変わらず、
一進一退が続いた。
持久戦という事は、消耗戦でもある。
5人づつ、2チームで回している桃華に対し
甲陽は、7人で闘っている。
甲陽の方が、消耗の度合いは、大きかった
けれど、甲陽は、必死に走っていた。
いや、むしろ、
楽しそうに走っている様にも、見えた。
難敵であるからこそ、壁が高いからこそ、
それに立ち向かって行くのが、
楽しいような風にも、見えた。
たった一人を、除いては。