部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
友理は、第2クォーターの初めに、
休んだだけだった。
しかし、佐紀の鬼のような、
ランニング練習のお蔭で
ここまで、持ってきた。
でも、ここへきて、少しキツくなって来た。
友理は、必死に走った。
友理の中に、“弱音”という言葉はなかった
それは、梨沙との約束でもあるのだから。
三田は、残分6で、タイムアウトを取った。
これは、友理や華子を休ませるための、
モノだった。
そして、桃華を、速い段階でプレスに、
持ち込ませようという、思惑もあった。
しかし、桃華はメンバーを、替えなかった。
再び、消耗戦が始まった。
甲陽は、粘り強く、守った。
華子も、さすがに、休みなく出ているので、
スピードが、落ちて来た。
オフェンスで、ロースコア・ゲームに
持ち込むための、パス回しで、
待機の時間だけが、つかの間の休息だった
残分4を切った所で、
桃華が、タイムアウトを取った。
オフィシャルのブザーが鳴り、
審判が、笛を吹く。
「チャージド・タイムアウト」