部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
佐紀は、友理を中継にして、
ボールを運んで行った。
そして、24秒ギリギリに、
佐紀の、3ポイント・シュート。
リングに当って跳ね返ったボールを、
友理が取って、シュート。
成功。
審判の、笛が鳴る。
「ファウル、カウント。
ボーナス・スロー」
甲陽ベンチから、歓声が上がる。
残秒7、甲陽、逆転、1点のリード。
友理は、フリースローの位置につくと、
膝に手を付き、深く、頭を落とした。
観客席から、千奈の声が響く。
「ユリぃ、頑張れぇ~」
甲陽ベンチからも、声が飛ぶ。
「ユリぃ、ファイト!」
審判が、声をかける。
「ワン・ショット」
友理は、体を起こすと、
しっかり、リングを見て、シュート。
成功。
甲陽ベンチから、歓声が上がる。
甲陽、2点のリード。
佐紀が、声をかける。
「プレス!」
全員が、マーク・マンにへばりつき、
スローインされたボールを、追いかけた。