部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
友理が、ベンチの荷物を片付けていると、
梨沙が来た。
「ユリ、お疲れさん」
「ゴメン……。
ウチが、コケさえ、せなんだら……」
「何、言ってんの。
ユリ、大活躍だったじゃん」
「そうだよ、ユリのお蔭で、
あそこまで、競ったんだから」
「でも、あれが無かったら……」
「ユリがいなかったら、
とっくに、離されて、
大差で負けてましたわね」
「まあ、ユリらしいと言やあ、
ユリらしいじゃん」
「ツメが、甘いんだよね」
「ゴメン……」
「もう、冗談なんだから、
真に受けちゃ、だめだよ。
みんな、ユリに、
感謝してると思うよ」
「そうだよ、ユリのお蔭で、
いいゲームが、出来たんだから」
「さあ、もう、終わった事なんですから
いいじゃありませんこと」
「うん」
皆は、代わる代わる、友理を励ましながら、
ベンチを後にした。