部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

三田は、ポケットからカメラを取り出した。


三田「よーし、記念写真だ。
   みんな、そこに並べ」


梨沙「あっ、コーチ、
   ちょっと待ってください」


雅美「一人、いません」


三田「ん?」


佐紀「あっ、いた、いた。千奈ぁ―
   こっち、こっち」


角から現れた千奈を、佐紀が走って行って、
手を引っ張り、連れてきた。

なんの事かわからず来た千奈は、
記念写真と知って、


千奈「いや、私は……」


佐紀「何言ってんの。
   仲間じゃない」


友理「せや、仲間、仲間」


歩美「千奈の応援、嬉しかったんだよ」


華子「さあ、一緒に写りましょう?」


すると、千奈は、

  「ちょっと、ちょっと待って」


そう言って、皆に背を向けた。

皆の気持ちが嬉しくて、また涙が溢れてきた

千奈の背中が揺れている。

みんなは、じっと待っていた。

三田も、微笑みながら、千奈を見ていた。

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