部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
………(6) 再 会
次の日。
佐紀達は、ディズニーランドへ行くため、
駅に向かって歩いていると、
どこからか声がした
「おーい、久しぶりぃー」
華子は、声の主を探して、周りを見回した。
佐紀は、前に、同じことがあったので、
上を見た。
「あっ、コーチ!」
皆が、上を見る。
三田が、電柱の上から、手を振っていた。
「ちょっと、待ってろよ」
三田がスルスルと、電柱から下りてきて、
ヘルメットを脱ぐと、
「よっ、久しぶり。
華子君も、久しぶりだな」
「ご無沙汰してます」
「みんな、仲がいいよな。
よく、ツルんで、歩いているのを
見てるぞ」
「声をかけてくれれば、よろしいのに」
「いや、車からなんで、いつも、
すれ違うだけなんだ」
「コーチ、港南のコーチ、
辞めたんですか?」
「ああ、バスケットを知っている先生が
来たんでな。
俺の役目は、終わったよ」
「今は?」
「今は、何にも、してないよ。
ちょっと暇なんで、コーチの資格を
取ったりしてたんだがな」
「へぇ~」
「お前たちも、もう2年生かぁ。
最後の1年だよな。
どうだ、頑張ってるか?」
「はいっ、インターハイ目指して、
一生懸命、やってます」
「おぉ、それは、頼もしいな。
ところで、千奈が見えないようだが」
皆が、目を下に落とした。
「チナは、転校しました」
「そうか……。残念だな」
佐紀が、顔を上げ、
「でも、向うで、頑張ってますよ」