部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
千奈は、転校先で、メールに書いている様に
スンナリいった訳ではなかった。
心配させまいと、強がりを書いていたが、
それでなくても、転校生ということで
好奇の目で見られる上に、
千奈の標準語が鼻に付くらしく、
しばらくは、無視されていた。
しかし千奈は、めげることなく、
持ち前の明るさで、毎日を過ごしていた。
バスケット部も、モチベーションが低く、
やり方も違うため、孤立することも多かった
誰かとペアを組む時など、罰ゲームのように
押し付け合うことも、見られた。
しかし千奈は、どんなことをされても、
バスケット部を、辞めようとはしなかった。
バスケットが、佐紀達とつながる、
唯一のものだと、思っていたからである。
そのうち、千奈のバスケットに対する、
真摯な態度に、味方する者も現れて来た。
千奈の加入で、今まで負けていたチームに、
練習試合で勝つと、モチベーションも上がり
ようやく千奈は、
チームに迎え入れられたのだった。
バスケット部の皆が、仲よくしてくれたため
クラスでも、徐々に、友達が増えて行った。
そして今、チームは全員、千奈と同じく、
インターハイを目指そうと考えている。