部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

………(2) ノート


三田は、コーチすると言ったが、
1度来たきりで、
それっきり、出て来なかった。


次に来たのは、
もう、12月に入ってからだった。

三田の後ろから、梨沙も入って来た。

まだ、ギブスをしていて、
少し、びっこを引いているが、
松葉杖は、もうなかった。


  「こんにちはー」


皆が、三田の前に集まって来た。


  「俺も、毎日は、来られない。

   だから、新たに、
   マネージャーを、置くことにする」


そう言って、三田が、一歩横に寄ると、
後ろにいた梨沙が、頬に指を当て、


  「マネージャーの、菅谷梨沙どぇーす」


皆の間に、シラーッとした空気が、流れた。


  「どうしたの?、もっと、感激してよ、
   さっ、さっ」


すると、佐紀が、


  「リサ、マネージャー、
   やってくれるんだ」


  「うん」


  「バスケは、どうすんの?」


  「お医者さんに訊いたら、
   どうも、間に合わないみたいじゃん。

   だったら、裏方として、
   みんなを、支えようと思って」


  「リサ、偉いっ!」


  「えっへん」


そう言って、梨沙は、胸を張った。

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