部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
三田は、佐紀に、ノートを渡した。
佐紀は、それを、読み始めた。
「清水佐紀。私ね」
「わかってるよ」
「小さい」
「確かに」
「意志が強い」
「頑固ってことだね」
「もー、黙って、聞いてよ」
「周りを見る能力あり。
3ポイント・シューターとして
使うべきか?
キャプテンとして、最適」
佐紀は、少しテレながら、読み上げた。
「御園華子。
オールラウンド・プレイヤー。
ストイック。
人の意見をあまり聞かない。
ただし、サキには、頭が上らない様」
「そんなこと、ありませんわよ。
私は、納得したことに、
従っているだけですわ」
「いい? 続けるよ」
「熊井友理。
動きが遅い。
同時に多くの事は出来ない」
皆から、笑いが漏れた。
友理は、ボソッと、
「当たってるだけに、
何も、言われへん」
佐紀が続けた。
「心に………」
三田は、“あっ”と思った。
その先には、“大きなトラウマ在り”と、
書かれていた。
それは言わなくてもいいと、
佐紀を、止めようとした。
しかし、佐紀は、続けた。
「心が、素直。だが、気が弱い」
全員、うなずいた。