部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

ボールを回しながら、
立ち位置とスタンスを確認し、
さらに細かい注意をして行く三田。


三田の声が、響く。


  「ボールの、後を追うんじゃない!

   ボールが、手から離れたら、
   次の位置へ行けっ」


さらに、

  「ユリっ! ボールを、目で追うな。
   ボールが渡ったら、お前の後ろが、
   動くぞ。

   ボールが動いたら、すぐ、周りに、
   気を配れ。

   ボールは、頭の中で、動かせろ」


それからも、三田の、
細かな注意や、指示が続いた。



練習が終わると、梨沙が、プリントを配った

プリントは、十数枚もある分厚い物だった。

三田が、


  「これに、今日の注意点や、動き、
   スタンスなどが、書いてある。
   よく読んで、頭の中に、
   叩き込んでおくように。

   それから、他のゾーンの注意点も、
   あるから、読んでおけ」


すると、桃子が、


  「こんなにあったら、
   覚えられない、ニャン」


誰も、桃子のそれには触れずに、


  「はいっ」


と、大きな声で言った。


桃子は、周りを見回すが、
誰も、ツッ込んでくれようとは、しなかった

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