部活~ウチらバスケ部~高校編 ファイナル
放課後、佐紀のクラス。
もう、皆帰ってしまって、
佐紀以外、誰もいない。
佐紀が、教室から出ようとすると、
担任の荒木先生と、男子生徒がいた。
その背中で、佐紀は、祐太だとすぐわかった
どうも叱られているようなので、
佐紀は後ずさりして、
見えない所まで下がった。
荒木先生の声が、聞こえてくる。
「あなた、どうするの?
こんな成績じゃあ、
志望の大学に入れないわよ。
前は、そんなことなかったのに。
2年の2学期あたりから、
成績、下がり続けてるじゃない。
何か、あったの」
「いえ、別に……」
消え入りそうな、祐太の声だった。
「じゃあ、もっと、頑張りなさいよ。
これ以上下がると、部活、
辞めてもらうかもよ」
それからも、先生の説教は、続いた。
祐太は、ただ、それを聞いているだけだった