一期一会 ~今この時は一度きり~
家に着くなり、卓哉がいきなりあたしに聞いてきた。
「あんたの名前、まだ聞いてなかったな。何ていうんだ?」
「あぁ、あたしの名前はヒカリ。」
「わかった。覚えとくな!」
卓哉はそう言って微笑んだ。
素早く手当てを終えると食事の準備をした。
「おっ、カルボナーラじゃん!ラッキー!!」
どうやら卓哉は、カルボナーラが好きらしい。
覚えとこう。
「もうすぐ出来るからね。」
何か‥‥‥‥、恋人同士みたい‥‥‥‥‥。
「やだぁ‥‥‥。何思ってるんだろ、あたし。」
食事中、卓哉の顔を見ることができなかった‥‥‥。