僕等は野良猫




不意に聞こえた


庵の声と


視線の先は、



「「本棚?」」


「あぁ。微かにだけど、風がある」


「…。庵、お前は左だ」



比奈はそう言うと


右側に立った



「同時に横に引け、いくぞ」


「え、あぁ!」


「せーーのっ!!」



ガラガラガラッ‥と、


本棚が両方に


動いた



「隠し扉?」


「猫の頭でも分かるか」



キッ!!と、


僕は比奈を


睨んだ


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