僕等は野良猫
「…あぁ‥。そうだな、浬音」
庵は
少しだけ
微笑んだ
「ねぇ、庵。ここって‥本当にカフェ?」
「あぁ。さっきの女の人はアスカさんっていうんだ。ここのマスターで、一応……医師免許を持ってる人」
「…凄いね。知り合い?」
「情報屋の時に、色々と」
庵は
唇に人差し指を当てた
『これ以上は秘密』
そんな感じだ
「比奈も…知り合い?」
「比奈とは昔からのつき合い、みたいだよ。アスカさんが言ってた」
「そうなんだ」
庵は
ゆっくりと
僕の頭を撫でる
どうか…
比奈が早く来ますように‥
そんな想いを
心で願った