僕等は野良猫
「庵~」
「柏?」
「ほれ、回収してきたでぇ」
「…なんか僕‥、ゴミみたい…」
ムゥッと
僕が膨れていると
庵は苦笑いしながら
頭を撫でてくれた
「あら、怒らせたか」
柏は
笑いながら
庵に僕を渡した
「なんやいきなり賑やかになりすぎて、疲れるなぁ」
「ごめんな、柏。翆羽の倉庫、使わせてもらって」
「ん?別にええよ。大切な仲間の頼みやからな」
柏は笑う
優しい優しい
笑顔で
「いつかは、ここに黒猫も来てくれるんやろか」
「…上手くいけば」
「楽しみやな。なぁ、浬音?」
優しく
僕の頭を
柏は撫でた
黒猫に‥子猫達に
会いたいな‥
「さて、なんやよう分からんが……雫ちゃんに睨まれとるから、行ってくるわ~」
柏は苦笑いしながら
雫さんの元へ
向かった