僕等は野良猫




僕は庵に


撫でられながら


フとあることに


気がついた



「そういえば…比奈は?」



確か‥


今日は来てたはず



「比奈なら、鎖南と2階にいるよ」


「鎖南と?」


「ああ。鎖南のハッキングで、龍雅大悟のこと調べてる」


「‥だいクンのことを?」



庵は


ジーッと


僕を見ながら言う



「だいクン?」


「大悟だから、だいクン。僕はそう呼んでた」


「へー。新事実だな。てか、年上に君づけって」


「仲良かったから。……面倒な人だったけど」



絡むと面倒だけど‥


心優しい人



ちゃんと‥


笑顔でやってるかな…‥



「なんかさ‥巻き込みたくないよな」


「庵…」


「無理矢理‥仲間にするとかは、嫌だよな。幸せな暮らしをしてるなら‥尚更」



そうだね‥


できれば


綺麗な世界だけを


見ていてほしいよ…
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