僕等は野良猫




「どないしたん?お二人さん。えらい疲れとるなぁ」


「…柏」


「別に疲れては…‥、ちょっと疲れてるかも…」


「なんやそれ」



柏は


庵の言葉に


苦笑いしながら


雫さん達の方を向いた



「雫ちゃんは、あんなんやけど優しい人なんよ?ちょっと我が儘やけど」


「雫さんって、前からあんな感じ?」


「雫ちゃんも、訳ありやからなぁ…。前はもう少し、可愛げあったんよ」



柏は少しだけ


悲しそうな


顔をしていた‥



でも直ぐに


その顔は消え


ある人を指さした



「あのお姉さん、なにしとるん?」



そこにいたのは


アスカさんだった




< 143 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop