僕等は野良猫
「庵ちゃん、黒猫は……貴方に笑ってくれるわよ」
庵は
その言葉に
小さく返した
「…アスカさん……比奈だって言ってたじゃないですか‥俺は『裏切りの情報屋』だって…」
「ええ‥言ってたわね」
庵の言葉に
アスカさんもそう返した
「なのに……そんなこと…あるわけないっ‥」
「まぁ…、信じられないわよね。いきなり言われても」
アスカさんは
庵の頭に手を置いた
「明日、確かめてみればいいわ。庵ちゃんの耳で、目で」
「……」
「もしも…、黒猫が貴方を傷つけるなら……その時は、守ってあげるから」
アスカさんは
庵の頭を
優しく撫でた