僕等は野良猫
庵は
涙を拭き取ると
柏と比奈の元へ向かった
「お、庵に音。おはよー」
「おはよ、柏」
柏は
ニコッと笑うと
手をパンッと叩いた
「おーい、全員よう聞きやー!!」
柏の声に
全員が柏をみる
「今日は、だーいじなっお客さんが来はる。全員、気い抜くなよ?」
『はいっ!!!』
全員が頷いた
……とある人を
除いてね‥
「かたっ苦しいな!!!テメェはっ!!」
…雫さんですね‥
「雫ちゃーん、相変わらず厳しいなぁー」
「うるせぇ!!」
雫さんが
一吠えすると
だいクンが笑いだした
「あぁ゛!?」
「こんな時でも面白いな、女王様はっ!ほんっと、惚れそうだよっ」
「テメェなぁ‥!!」
雫さんの顔が
まるで般若です…
そんなやり取りを
僕等はただ
黙ってみていた
笑いをこらえる奴もいれば…
脅えている奴もいた‥
「まぁまぁ、落ち着きぃやぁ。雫ちゃん」