僕等は野良猫





「おーとー」



屋根づたいに


走っていると、


聞き覚えのある声が


耳に入った



立ち止まり、


声のする方を向く



「あっ、カラスさん!」



声の正体は


この辺りを住みかにしている


カラスさんだ



「やっほー。なんか忙しそうだね」


「うん。今日が最終決戦だよ」



僕がそう言うと


カラスさんが


バサバサと


近づいてきた



「そーか、そーか」


「うん」


「応援に行くよー、仲間いっぱい連れてく」



カラスさんは


バッサバッサと


羽をはためかせた




< 225 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop