僕等は野良猫


「音」


「え‥、おと?」


「んっ、音!!」


「なんで?」


「玖音と浬音って子に似てるから」



庵は目を見開いていた



僕も少し驚いた



まさか‥


覚えていて


くれたなんて…



「音って、ダメなんか?」


「あー…コイツ次第」



…っえ!?


僕!?



「…まぁ、そやな。なぁ黒猫、ダメかぁ?音って名前」



なんで僕に聞くの!?



「にゃ…にゃーっ」



僕は


柏に向かって


大きく鳴いた



「ん?いいってことかな?」


「にゃーっ」


「ふふっ、決まりやな。よろしゅうな、音」



柏はフワリと


微笑んだ
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