僕等は野良猫
比奈の拳に
ついていた血と
父さんの切れた唇から
溢れた血が
宙を舞う
「‥っ」
父さんはふらつきながらも
反撃を始めた
ナイフを取り出し
比奈を容赦なく
切りつける
溢れ出る血は
床を、赤く赤く…
染めていく
「っく…!!」
「猫がいようが………仲間がいようが……。私に勝てるわけがないだろっ」
父さんの
振り回すナイフを
比奈は避ける事で
精一杯だった
「っ。にゃーっ!!!!」
僕は父さんに
飛びかかる
そして力一杯、
首に噛みついた