僕等は野良猫
「……行くな…っ」
「庵はもう‥一人じゃない。比奈達がいる」
僕は優しく優しく‥
何度も庵の頭を
撫でた
「…柏達の分まで、今を生きて」
庵
キミの幸せを祈ってる
「………庵‥」
僕は背伸びをし
庵に顔を近づけ
チュッ…と
キスをした
「…っ」
僕はゆっくりと
唇を離す
「……」
「浬音‥っ…好きだっ…‥大好きだからっ‥」
そう言いながら
泣く庵に
僕は微笑む
「ありがとう、庵」
僕の身体が
パラパラ‥と
空間に
散らばっていく