僕等は野良猫


「…浬音。何考えてんの?」


「え‥あ、何も考えてないよ」


「……鎖南の為に何かしようとか考えてただろ」


「えっ‥」



僕は庵の


黒い微笑みに


思わず顔が


引きつった



「はぁ……お前が何しようが、俺は止めない」


「庵?」


「どうせ止めても無駄だろうしな。玖音の妹だし」


「…いいの?」


「バレなきゃ大丈夫だろ。今のお前にしかできないことをするんだぞ」


「うんっ」



庵は扉を開け


僕を廊下の床に


おろした



「バレるなよ。翆羽の掟は絶対だ。いいな?」



僕は庵の問いに


頷いた
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