僕等は野良猫
「どうした?」
「にゃーっ」
鎖南は
僕の前にしゃがみ
僕の頭を撫でた
「んー‥もしかして、心配してくれてるのか?」
「にゃーっ」
「‥そっかぁ。ごめんな、心配させて」
鎖南は僕を抱き上げた
そのまま部屋に入り
僕を床におろした
「にゃー?」
「今から、行ってくる」
部屋が暗くて
鎖南の表情が
分からない
「掟を破ったから‥ちゃんと後始末しないとな」
「にゃー‥」
「音、俺に……仲間はいるのかな?」
鎖南の言葉は
か細く‥
微かに震えていた