僕等は野良猫
「‥足早すぎだから」
「なんで…」
僕の後ろには
僕を木から
降ろしてくれた
男の人が立っていた
「お前さ……何者?」
「…ただの猫」
「………お前バカ?」
男の人は
眉間にしわを
寄せながら
僕の前に膝をついた
「こんだけ喋っといて今更なにバカなこと言ってんだよ」
「…っ」
「‥喋る黒猫ねぇ………。お前人間か?」
「……元、人間‥」
「ふーん。なんで黒猫になんかなってんの?」
「君には関係ないでしょ。てか、さっきと性格違いすぎだよ」
僕は少し
男の人を睨みながら
言った