僕等は野良猫
「アイツを尾行してどうするんだ?」
「…関係ないじゃん」
僕はピンッと
耳を立てて
庵を探した
「…アイツ死ぬぞ」
僕の耳に
はっきりとした
比奈の言葉が入ってきた
「比奈‥」
「お前が嫌ってる奴に、殺されるぞ」
ニヤッ‥と
比奈は不気味に笑った
「‥お前、誰だ」
僕は毛を逆立て
比奈を威嚇した
「んー、簡単に言えば敵」
「は?」
「龍雅さんの部下」
っ!
父さんの!?
「驚いたか?」
「‥かなりね」
僕の言葉に
比奈はまた
ニヤッと笑う