僕等は野良猫
「お前は面白いからいいこと教えてやるよ」
「…いいこと‥?」
「あぁ。猫がどうにかできるかは分からないがな」
比奈は
軽く鼻で笑った
「…むかつく」
「まぁそういうな」
「早く教えてよ」
「はいはい」
軽く返事を
返した比奈の顔が
真顔になった
「あの人は今、玖音を探してる。玖音もあの人を探してる。2人が出会う日は、そう遠くないぜ」
「‥庵と、どんな関係があるの」
「あの人は庵に玖音を探させていた。だけど庵は、あの人に教える気はないみたいだ。……どうなるか分かるよな?」
「……父さんが‥庵を殺す…」
「その通り」