僕等は野良猫
「無駄な行動は避けた方がいいぞ」
父さんは
比奈にナイフを向ける
「分かってますよ。でも……」
「なんだ」
「貴方がもしも‥、庵を傷つけたら…………俺は貴方を殺しますよ」
比奈は
父さんに
銃口を向けた
「…哀れな奴だ。お前も庵も、玖音も浬音もな」
父さんは
笑った
「お前達は黙って言いなりになることが、何かを守ることだと思っている。哀れな考えだ」
「…哀れ?」
「無駄死にする事が、哀れだ。何かを守りたいのなら、私に逆らえばいいのにな。お前達は、哀れで愚かな人間だ」