夏の空
先輩
−帰り道−
久しぶりに麻美と一緒に帰る
玄関を出て,駐輪場に向かうときだった
グランドから大きな声と金属音が鳴り響いていた
♪カキーン♪
「「ウェーイ!」」
ふと目をやると野球部が練習をしていた
(野球部…一哉先輩いるかな?)
自然と一哉先輩を探している自分
「誰か探してるのー?」
「えっ!」
麻美の問い掛けでハっと我に返った
「すごい見てたから,誰か探してるのかと思った!」
そんなに見てたんだ私;;
「ち,違うよ……ただ「あれー翔子やん!」
低い男の声が,私の声を遮った
そこにわユニフォーム姿の一哉先輩ともう1人男の人がいた
「……一哉先輩っ!」
「え?翔子 知り合い!?」
麻美が驚いた目で私と一哉先輩を見た
「あ……うん」
私わ小さく頷いた
「今,帰り?」
「そうです。先輩わお疲れ様ですね!」
「俺のユニフォーム姿かっこいいだろ♪」
そういって自慢げに見せてきた
確かに焼けた肌に,引き締まった体
正直かっこいい……//
「べっつにー//!」
照れ隠しに思ってもないことを言ってしまった
「まじかよー;」
一哉先輩わ私の言葉に肩を落とした
「おい,そろそろ行くぞ」
「あっ!悪りぃ!じゃあまたメールするわ!」
「あっ はい!」
一哉先輩わもう1人の人とグランドの方へ戻っていった