土曜日の図書館
「颯!ぼーっとすんじゃねぇ!」
ボウッという荒い炎の音が近くで聞こえる。
ジュワッという氷が溶ける音も同時だ。
「蒼刃…。」
「その籠抱えて走れ。炎竜の追跡から逃れねぇと死ぬぞ!」
間一髪のところを蒼刃に助けられた俺は、そのまま桃依たちの背中を追って走り出した。
時折、籠の中の水竜に話し掛けながら、ただ、必死に。
「…そーろそろ大丈夫だと思うんだけど?」
「森を燃やすのは奴らの意に反するからな。」
「竜は自然と共生してますからね…。」
「最後尾は蒼刃と緑志、あとは颯くん、かな?」
…息が上がる。激しく。
「…っ…はぁ…はぁ…。」
「お前、運動不足なんじゃねーの?」
「そりゃ…図書館勤めなもんで。」
「図書館?」
「…未来の図書館。」
「未来にも図書館あんのかよ。未来っつっても変わんねぇんだな。」
「まぁ、そんなもんです。」
「お怪我ありませんか、颯さん。」
「あー大丈夫大丈夫。この子も無事、な?」
俺は籠の中に問いかける。
ボウッという荒い炎の音が近くで聞こえる。
ジュワッという氷が溶ける音も同時だ。
「蒼刃…。」
「その籠抱えて走れ。炎竜の追跡から逃れねぇと死ぬぞ!」
間一髪のところを蒼刃に助けられた俺は、そのまま桃依たちの背中を追って走り出した。
時折、籠の中の水竜に話し掛けながら、ただ、必死に。
「…そーろそろ大丈夫だと思うんだけど?」
「森を燃やすのは奴らの意に反するからな。」
「竜は自然と共生してますからね…。」
「最後尾は蒼刃と緑志、あとは颯くん、かな?」
…息が上がる。激しく。
「…っ…はぁ…はぁ…。」
「お前、運動不足なんじゃねーの?」
「そりゃ…図書館勤めなもんで。」
「図書館?」
「…未来の図書館。」
「未来にも図書館あんのかよ。未来っつっても変わんねぇんだな。」
「まぁ、そんなもんです。」
「お怪我ありませんか、颯さん。」
「あー大丈夫大丈夫。この子も無事、な?」
俺は籠の中に問いかける。