土曜日の図書館
「行くぞ。」

「蒼刃…。」

「なんだ?」

「…あんまり無茶…しないでよ?」

「分かってる。んな顔すんな。」


そう言いながら蒼刃が星来の頭を軽く撫でた。
不意に昨日の自分と彼女を思い出して、少し居心地が悪くなる。


「颯ぇ~どうしたの?」

「え?」

「顔、ちょっと赤い。」

「そんなことないって!」

「星来と蒼刃のラブラブ見て、恥ずかしくなっちゃった?」

「…っ…俺の方が大人だしっ!別にそんなウブじゃねぇし!」

「ムキになるとこがますます怪し~っ!」


…パーティー内最年少の桃依にからかわれるなんて俺もそろそろ本格的に終わってる。
蒼刃と星来のラブラブっぷりを直視するのもなかなかに辛いというかそういう部分はあるけれど、顔の赤さの理由はそれじゃない。
…なんて誰にも言えねぇけど。


「小澤さん。」

「あ…え!?」


…いきなりの彼女の襲来。
動揺は最高潮だ。

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