キミ色
靴箱を慣れた手つきで通り過ぎると、いつものように教室に入る。
入った瞬間に、隣に居た蓮の元に友達が寄ってきた。
「蓮!おはよ、ねぇ来て!?」
「…へ!?」
蓮の友達はそう言って俺の隣から蓮を奪っていってしまった。
ちょこちょこ後ろを向きながら俺に申し訳なさそうな顔を向ける蓮に、俺は微笑み返した。
蓮が取られて流石にいい気分じゃないけど、蓮が幸せそうだから俺は何も言わない。
束縛したい訳じゃないから、ただ蓮の幸せを一番近くで感じられれば、それでいいんだ。
俺は蓮と別れ席に着くと、すかさず時雨が俺の前の席の椅子に座った。
時雨の席ではないけど、時雨にとっては関係ないのだろう。
「なぁ、蓮明るくなったよな!?」
大好きなレモンティ-を鞄の中から出している時に、時雨がふと零した言葉。
その言葉を聴いて、俺の胸はざわめき出した。
素直に嬉しかった。
きっと、それは少なからず俺が蓮を支えられている証拠だと想うから…。
「そうか?」
そんな言葉を吐いてとぼけてみたりするけど、本当は内心飛び跳ねていた。
蓮を少しだけでも救ってあげられてるのかな…?
もし、違っていたとしても、時雨の言葉は確実に俺に元気を与えてくれていた。
「絶対明るくなったって!!やっぱ、櫂の力なんじゃねぇの?!」
そう言ってニヤニヤした表情を保ちながら茶化す時雨に、俺は目を背けた。
そんなことを言われたら、恥ずかしくてまともに時雨を見れない。
俺はレモンティーの蓋を機嫌よく回して開けると、一口含んだ。
入った瞬間に、隣に居た蓮の元に友達が寄ってきた。
「蓮!おはよ、ねぇ来て!?」
「…へ!?」
蓮の友達はそう言って俺の隣から蓮を奪っていってしまった。
ちょこちょこ後ろを向きながら俺に申し訳なさそうな顔を向ける蓮に、俺は微笑み返した。
蓮が取られて流石にいい気分じゃないけど、蓮が幸せそうだから俺は何も言わない。
束縛したい訳じゃないから、ただ蓮の幸せを一番近くで感じられれば、それでいいんだ。
俺は蓮と別れ席に着くと、すかさず時雨が俺の前の席の椅子に座った。
時雨の席ではないけど、時雨にとっては関係ないのだろう。
「なぁ、蓮明るくなったよな!?」
大好きなレモンティ-を鞄の中から出している時に、時雨がふと零した言葉。
その言葉を聴いて、俺の胸はざわめき出した。
素直に嬉しかった。
きっと、それは少なからず俺が蓮を支えられている証拠だと想うから…。
「そうか?」
そんな言葉を吐いてとぼけてみたりするけど、本当は内心飛び跳ねていた。
蓮を少しだけでも救ってあげられてるのかな…?
もし、違っていたとしても、時雨の言葉は確実に俺に元気を与えてくれていた。
「絶対明るくなったって!!やっぱ、櫂の力なんじゃねぇの?!」
そう言ってニヤニヤした表情を保ちながら茶化す時雨に、俺は目を背けた。
そんなことを言われたら、恥ずかしくてまともに時雨を見れない。
俺はレモンティーの蓋を機嫌よく回して開けると、一口含んだ。