キミ色
めちゃめちゃ後悔したから…
花音に想いを伝えなかったこと。
もう…、俺はどれだけ願っても伝えられないけど…
でも、若菜チャンには想いを伝えられる相手がいる。
それなのに、想いを封じ込めるなんて…
そんなの…、ずるい……──。
でも、俺はこの後に真実を知ってしまうんだ…
まさか、若菜チャンが俺と全く同じ苦しみ方をしていたなんて─…
全く何も知らなかった俺は、本当に馬鹿だった──……
結局どこにも進めずに俺は道を引き返した。
このワンテンポがいっつも遅いんだ…。
俺はゆっくりと教室までぽつぽつ歩いていくと、出て行った扉から中に入っていった。
視線の先には、俺の席にぽつりと座る蓮が映る。
「蓮…、ごめん」
後ろから声をかけると、蓮はぱっと後ろを向いた。
その時蓮が何かを隠したことなんて、知る由もなく─…
まさか…、この1枚の紙がこんなに重要だったことに俺が気づくのは少し先のことだった……──
少しいつもと違うような笑顔をして俺を見ると、蓮は席から立ち上がった。
そして、俺に近づきながら言葉を投げてくる。
「…っあ、櫂!もう、びっくりしちゃったよ…!!どこ行ってたの?」
「あぁ…、ちょっと─…」
本当にどこいってたんだろ…俺。
結局、廊下を走ってただけだ……
花音に想いを伝えなかったこと。
もう…、俺はどれだけ願っても伝えられないけど…
でも、若菜チャンには想いを伝えられる相手がいる。
それなのに、想いを封じ込めるなんて…
そんなの…、ずるい……──。
でも、俺はこの後に真実を知ってしまうんだ…
まさか、若菜チャンが俺と全く同じ苦しみ方をしていたなんて─…
全く何も知らなかった俺は、本当に馬鹿だった──……
結局どこにも進めずに俺は道を引き返した。
このワンテンポがいっつも遅いんだ…。
俺はゆっくりと教室までぽつぽつ歩いていくと、出て行った扉から中に入っていった。
視線の先には、俺の席にぽつりと座る蓮が映る。
「蓮…、ごめん」
後ろから声をかけると、蓮はぱっと後ろを向いた。
その時蓮が何かを隠したことなんて、知る由もなく─…
まさか…、この1枚の紙がこんなに重要だったことに俺が気づくのは少し先のことだった……──
少しいつもと違うような笑顔をして俺を見ると、蓮は席から立ち上がった。
そして、俺に近づきながら言葉を投げてくる。
「…っあ、櫂!もう、びっくりしちゃったよ…!!どこ行ってたの?」
「あぁ…、ちょっと─…」
本当にどこいってたんだろ…俺。
結局、廊下を走ってただけだ……