キミ色
「…ふーん、、そっか」
少し苦笑いを含みながらそう言った蓮は鞄を肩にかけた。
そして、俺の鞄も持つと俺の手に近づけてくる。
蓮に流されるがままに鞄を手にすると、蓮は笑顔を見せてくれた。
そんな笑顔を見て、俺は安心していた。
蓮の笑顔を見ると、どこか落ち着く…。
「帰ろ?」
小さな手を俺に差し出してきた蓮は、明るくそう言った。
そんな可愛い手を俺の手が包む。
ぎゅっと握り返してくる蓮の力は、いつもより強いような気がした。
夕陽に染まった誰もいない教室を出て、廊下を2人で歩いていく。
窓からは、運動系のクラブの威勢のいいかけ声が聴こえてくる。
そして、さっき止まってしまった道まで歩いてきた。
今度は迷わず左に曲がろうとした時、蓮が急に足を止めて手を放した。
「…蓮?」
思わず言葉をかけたが、蓮は職員棟の方の道に走って行きすぐに足を止めた。
「…これ、、、」
そう呟いた蓮はキラリと光るものを手に取った。
そんな蓮に近づいて行くと、それは俺の知っているモノだった。
何でこんなとこに、こんなに大切なものが…?
これは時雨の─…
「…これ、若菜が持ってた指輪だ。」
え…?
若菜チャン─…?
少し苦笑いを含みながらそう言った蓮は鞄を肩にかけた。
そして、俺の鞄も持つと俺の手に近づけてくる。
蓮に流されるがままに鞄を手にすると、蓮は笑顔を見せてくれた。
そんな笑顔を見て、俺は安心していた。
蓮の笑顔を見ると、どこか落ち着く…。
「帰ろ?」
小さな手を俺に差し出してきた蓮は、明るくそう言った。
そんな可愛い手を俺の手が包む。
ぎゅっと握り返してくる蓮の力は、いつもより強いような気がした。
夕陽に染まった誰もいない教室を出て、廊下を2人で歩いていく。
窓からは、運動系のクラブの威勢のいいかけ声が聴こえてくる。
そして、さっき止まってしまった道まで歩いてきた。
今度は迷わず左に曲がろうとした時、蓮が急に足を止めて手を放した。
「…蓮?」
思わず言葉をかけたが、蓮は職員棟の方の道に走って行きすぐに足を止めた。
「…これ、、、」
そう呟いた蓮はキラリと光るものを手に取った。
そんな蓮に近づいて行くと、それは俺の知っているモノだった。
何でこんなとこに、こんなに大切なものが…?
これは時雨の─…
「…これ、若菜が持ってた指輪だ。」
え…?
若菜チャン─…?