キミ色
そう、俺は今日この小さな喫茶店「MiLky」でバイトをさせてもらうためにここに来たのだ。
元々、この店を知ったのもそれが原因。
去年、時雨が俺に紹介してくれて一緒にバイトしたのだ。
それも全部…、花音のタメに─…
ここで働いたお金で、俺は時雨と一緒に夏休みのお盆中に実家に帰るハズだった。
でも…、もうそれは出来ないかもしれない─…。
こんなことになるなんて、去年までは想像もしてなかった。
そんなことしなくても絶対に来年も一緒だ、と勝手にそう決め付けていたのかもしれない。
何でこんなことになってしまったんだろう…
自分を一番理解してくれる人だったのに…、
自分が一番信頼してた人だったのに…。
一番の親友だったハズなのに─……。
「はい、持ってきた!書いて!!」
戻ってきた美波さんは、レモンティーの横にバイト採用用紙とボールペンを置いた。
名前、住所、電話、生年月日…諸々、書くことなんてどうせ去年と全く一緒なのに。
そんな時、美波さんが小さくポロッと呟いた。
「…時雨は一緒じゃないんだね?」
「─……」
返す言葉が見つからなかった。
だから、正直この用紙が救いだった。
ずっと下を向いたままでも、大丈夫だったから。
本当は動揺していた俺の心を隠してくれたから…。
元々、この店を知ったのもそれが原因。
去年、時雨が俺に紹介してくれて一緒にバイトしたのだ。
それも全部…、花音のタメに─…
ここで働いたお金で、俺は時雨と一緒に夏休みのお盆中に実家に帰るハズだった。
でも…、もうそれは出来ないかもしれない─…。
こんなことになるなんて、去年までは想像もしてなかった。
そんなことしなくても絶対に来年も一緒だ、と勝手にそう決め付けていたのかもしれない。
何でこんなことになってしまったんだろう…
自分を一番理解してくれる人だったのに…、
自分が一番信頼してた人だったのに…。
一番の親友だったハズなのに─……。
「はい、持ってきた!書いて!!」
戻ってきた美波さんは、レモンティーの横にバイト採用用紙とボールペンを置いた。
名前、住所、電話、生年月日…諸々、書くことなんてどうせ去年と全く一緒なのに。
そんな時、美波さんが小さくポロッと呟いた。
「…時雨は一緒じゃないんだね?」
「─……」
返す言葉が見つからなかった。
だから、正直この用紙が救いだった。
ずっと下を向いたままでも、大丈夫だったから。
本当は動揺していた俺の心を隠してくれたから…。