キミ色
一方俺は、頭脳まぁまぁ、ルックスまぁまぁ、スタイルまぁまぁ、スポーツ…バスケのみ得意。
つまり、ごくごく普通の人間。
これと言って、素晴らしい才能が有るわけでもなく。
ただ何となく、時の流れに身を任しているただのガキ。
窓から見えるこの桜の花びらのように…。
「なぁ、櫂!飯行かね?!!腹減ったー!」
「おう。いいよ?」
「よっしゃー!じゃあ、決まり!!」
元気な声でそう言うと、時雨は走り出し廊下を駆け抜けて行く。
ったく、いっつも単純な奴。
時雨は自分が心で想った事を全部表情に出してる気がする。
そう思うのは、俺だけなのかな…?
「櫂!!」
そんなことを考えながら、時雨の背中を眺め歩いていると、誰かに後ろから呼ばれた。
呼ばれた方に振り返ると、そこには少し寂しそうな表情をした蓮がいた。
何かあった…?
なんとなくだけど…、いつもと違う気がする。
「ん?おぉ、蓮じゃん!」
「あのね―…櫂、これ…、あたしの友達が渡してほしいって…。あの…さ、絶対に絶対に、読んであげてね…。」
そう言って渡してきたのは、水色の封筒。
宛名には、可愛い丸文字で《槻丘 櫂君へ》と、書かれてある。
蓮は俺がその封筒を受け取ったのを見るなり、後ろに振り返り走って行ってしまった。
つまり、ごくごく普通の人間。
これと言って、素晴らしい才能が有るわけでもなく。
ただ何となく、時の流れに身を任しているただのガキ。
窓から見えるこの桜の花びらのように…。
「なぁ、櫂!飯行かね?!!腹減ったー!」
「おう。いいよ?」
「よっしゃー!じゃあ、決まり!!」
元気な声でそう言うと、時雨は走り出し廊下を駆け抜けて行く。
ったく、いっつも単純な奴。
時雨は自分が心で想った事を全部表情に出してる気がする。
そう思うのは、俺だけなのかな…?
「櫂!!」
そんなことを考えながら、時雨の背中を眺め歩いていると、誰かに後ろから呼ばれた。
呼ばれた方に振り返ると、そこには少し寂しそうな表情をした蓮がいた。
何かあった…?
なんとなくだけど…、いつもと違う気がする。
「ん?おぉ、蓮じゃん!」
「あのね―…櫂、これ…、あたしの友達が渡してほしいって…。あの…さ、絶対に絶対に、読んであげてね…。」
そう言って渡してきたのは、水色の封筒。
宛名には、可愛い丸文字で《槻丘 櫂君へ》と、書かれてある。
蓮は俺がその封筒を受け取ったのを見るなり、後ろに振り返り走って行ってしまった。