キミ色
本当に最低な従兄弟だな俺。
もう従兄弟なんて価値、俺にはないかもしれないけど…。



本当にごめんな。
全て俺が悪いよ…。



1人じゃ危ないから居候してるのに、これじゃ全く意味ないね…。
結局キミは今1人でいるのだから…。



俺はこの気持ちを全て飲み込んでしまいたくて、1口レモンを含んだ。
でも、俺の心を空羽は放してはくれないんだ…




飲んだ瞬間に俺の頭を一瞬であるモノが埋めた─……。



そう…、あの時雨と空羽の綺麗なキスの景色が─…。



一気にとまる思考。
勝手に動き出す鼓動…


…ドクンッ…ドクンッ…



自分でも解る。
はっきり解る…。



俺の心は、動揺してる─……。



なんで…?
どうして…?
飲み込んだハズなのに─…。



もういいよ…、充分だよ。
俺の心は充分傷付いた。



なのに…




それなのに─…




あの光景がまだこんなにも鮮明に想い出せるのは…何故?



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